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プロの視点

物流現場での作業効率UPポイント【3】~効率的なオーダーピッキングの手法~

08/07/28>>株式会社イー・ロジット チーフコンサルタント角井亮一 監修

前回「物流現場での作業効率UPポイント(2)」として、多品種を対象とした
少量・多頻度・短納期などのニーズが近年増してきており、物流センターでは
オーダーピッキングの重要性が高まってきていることを書きました。


生産性が低下し、コストアップの要因となっているオーダーピッキングを効率化する手段として、
オーダーピッキングシステムを紹介し、種蒔き式と摘み取り式という切り口から、
導入に適したシステム例を挙げました。


前回のページ
http://www.logistics-costdown.com/professional/2008/06/06301050.html

今回は、オーダーピッキングシステムを選択する際に検討しなければならない、
運用方法について考えてみたいと思います。


如何に優れたシステムを導入しても、物流業務の多くはいまだに人間系の作業に頼っており、
運用方法にあったシステムを選択しなければ、改善効果が上がらない場合があるからです。


オーダーピッキングは、全倉庫作業時間の6割を占めると言われており
その作業効率を向上することは、物流センターの機能そのものを左右するほど重要だと考えられます。


イメージ図


オーダーピッキングの内容を細かく見ると、棚へ移動し、棚から商品を探し、
棚から商品を取り出すというステップを繰り返しています。


この中で、移動する時間と探す時間にウェートが掛かっていますので
この2つを短く出来れば、生産性が向上すると言えます。

前回のメルマガで
「思考、判断、移動」の排除という切り口を挙げましたが、オーダーピッキングの
生産性を向上させるポイントは、判断と移動を排除する方法を考えることだといえます。


指示方法には1オーダー(注文)ごとにピッキングする狭義のオーダーピッキングと
全てのオーダーをまとめて、各商品単位にピッキングするトータルピッキングに分けることが出来ます。

トータルピッキングは、複数の注文をまとめてピッキングすることにより
狭義のオーダーピッキングに比べて移動時間を短縮することが可能となります。


例えば今日の注文は10件で、A商品を注文した顧客が10人、B商品を注文した顧客が
5人いたとすれば、狭義のオーダーピッキングの場合、10+5=15回ピッキングすることになります。


しかし、トータルピッキングをするとA商品で1回、B商品で1回の計2回でピッキングでき、
大幅にピッキング効率を向上させることが出来ます。

ただし、トータルピッキングの場合、ピッキング後の処理としてオーダー別のアソート(仕分け)が
発生しますので、一度にたくさんのアイテムをピッキングするとアソート作業が煩雑になり、
かえって効率を低下させることがあるので、注意が必要です。


狭義のオーダーピッキングでは当然仕分けは発生しません。

では、相方のメリットを活かしつつ、デメリットを排除するにはどのような方法が考えられるのでしょうか。


一般的には、全オーダーを複数回に分けて、ピッキング指示を出す方法があります。
バッチ処理を取り入れることにより、良い具合にピッキングを効率化させることが可能となります。

分ける基準の例としては、得意先別、出荷方面別、アイテム別、注文順別など、
オーダーのまとめ方は様々です。


例えば、注文点数を基準にオーダーをまとめてみると、
1点買いのオーダー(シングルピッキング)と複数点買いのオーダー(マルチピッキング)を分けることが出来ます。


さらにそれらを商品の保管してあるゾーンごとにまとめると、ピッキング導線は短くなり、
ピッキング効率は上がるのではないでしょうか。


イメージ図


以上で、4つのピッキング方法を紹介しましたが、まず自社のピッキング方法の方向性を
検討する手段として、商品を出荷数量の多い順にABCにグループ分けする方法を用いることが出来ます。


縦軸に出荷数量、横軸に商品アイテムを取り、累計構成比をグラフ化して、
グラフが超集中型を示した場合はトータルピッキングを活用、標準型および分散型を示した場合は、
バッチ処理したピッキングを活用、というひとつの目安になります。

実際には、それぞれのピッキング方法を組合せ、
ABCランクそれぞれのピッキング指示方法を考えるのが、良いかと思います。


1.分散型例
2.超集中型例
3.標準型例


それから運用方法としては、ピッキング指示を1人でピッキングするパターンや
1つのピッキング指示を商品カテゴリーや商品の大きさなどを基準に複数人で順にピッキングし、
最後にまとめるパターンなどがありますので、ピッキング指示と運用方法を「判断と移動の排除」
という視点で決定していくことが重要であると思います。

オーダーピッキングシステムの導入で、非熟練作業化や短時間品揃えが可能となりますので、
指示方法と運用方法をうまく組合せ、改善効果を上げて頂きたいと思います。

株式会社イー・ロジット チーフコンサルタント 角井 亮一 氏
角井 亮一 氏

1968年(昭和43年)10月25日生まれ。上智大学経済学部経済学科を3年で単位取得終了し、渡米。ゴールデンゲート大学MBAをマーケティング専攻にて取得。帰国後、船井総合研究所に入社。その後不動産会社を経て、光輝グループ入社。 光輝グループでは、物流コンサルティング及びアウトソーシング、を主な活動分野し、日本初のゲインシェアリング(成功報酬型アウトソーシング、東証一部企業)を達成する。 2000年2月14日株式会社イー・ロジット設立、代表取締役に就任する。

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