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プロの視点

物流作業改革の概要

08/08/18>>有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長平野 太三 氏

物流コストの中で、物流人件費ほど改善可能性が大きいものは無い。

在庫は過剰在庫の定義さえ設定すれば、在庫アイテム数や過剰在庫金額を
コンピュータから抽出でき、個別に検討できる。

運賃は納品先単位でその配送が良いか悪いかの検討ができる。


一方、物流作業はどうかと言えば、前述した在庫や運賃とは違って、
検討できるデータがあまり取られていない。

「今日の物量であれば、どのくらいのスキルの人間が、どのセクションに
何人が必要か判断できる」という物流現場は非常にまれで、
今日の業務毎の物流効率が取れているのが良い方ではないだろうか。

今後は、「どういう業務で、どういう仕事のやり方をして、誰が、どの
くらいの時間がかかっているか」というデータを明確にすることが
物流作業改革の第一歩と言えよう。

私の経験で申し上げると、作業効率は20%以上、社員比率が高い企業で
あれば人件費は50%以上の改善可能性があると思う。

作業改革の概略の進め方は、

1.不要な仕事はやめる

2.必要な仕事は役割分担を見直す

3.作業効率を高める」という手順で行う。

イメージ図


一般的には、「3」の作業効率ばかりが脚光を浴びている様に思うが、
私は、「1」、「2」をまず先に行うべきであると考える。

不要な仕事はやっている訳が無いと思う方もおられるだろうが、
「1」、「2」は物流では数多く存在する。

過剰サービス、クレーム対応、社内間の調整等一杯ある。

社内間調整の例をひとつ挙げると、コンピュータ在庫の精度が非常に悪く
(実在庫とシステム在庫が違う)、受注時に品薄商品の在庫を確認に行く
作業が不要な仕事に該当する。

在庫精度がよければ物流現場確認作業が必要でなくなるからである。


この様に今やっている仕事は何のためにやっているのか今一度見直して欲しい。
同様に、クレームが発生しなければクレーム対応の時間が不要になる。

また、「2」の役割分担の問題も物流で多く発生する。

一般的に企業が個人に支払っている人件費は、社員がフルタイムパートの
3倍以上と考えればよい(社員の福利厚生含む)。


それでは、社員はどういう仕事をしているのであろうか。

仮に社員がピッキングをしていた時、同じ作業スピードであればパートに
比べて人件費が3倍になる。それでは、何故社員がその仕事をしているのか
理由を考えて欲しい。

きっと、熟練性が必要な理由が出てくると思う。

そうであれば、業務ルールの見直し、マニュアルの作成、システムの
構築等の手段で仕事の熟練性が必要なくなればよいのである。

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 平野 太三 氏
平野 太三 氏

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学卒業。平成15年に(有)SANTA物流コンサルティングを設立。主な仕事は、物流コンサルティング、執筆、講演、研修。主な書籍「3ヶ月で効果が見え始める物流改善【現状把握編】(プロスパー企画¥1,890)」。物流技術管理士、日本物流学界正会員、物流技術管理士会理事。中小企業大学校講師、ロジスティクスアライアンス研究委員の実績もある。Dr.SANTAの愛称で知られている。

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