運送ABCのススメ
物流業界におられる企業様は昨今の燃料の高騰により、社内での自助努力を進められていると思います。
低燃費走行、アイドリングストップ、またはサーチャージ制の導入など行い、
コストの削減・運賃アップに努められている企業様もかなりの数に上るでしょう。
このような環境の中、物流業界では数値による「見える化」が
本当に必要だと感じられた方も多いのではないでしょうか?
自社の実態を数値でしっかりと把握していないと、燃料高騰による運賃改定、
つまりサーチャージ制を導入し顧客への理解を得ようとする際、
荷主との交渉のテーブルにものれない、といったことが現実です。
今回はこの数値化に際に物流ABCという考え方を取り入れて、
より制度の高い原価管理を行なっていくお話しをしたいと思います。
物流ABCとは、「運行前点検を行なう」・「パレットを積降する」などの
活動ひとつひとつに対して原価を付けていこうという手法です。
活動(Actibity)基準(Based)原価計算(Costing)の頭文字をとってABCといいます。
今回は運送に特化して運送ABCを行なってみましょう。
まずは運送業務の業務プロセスを上げてみましょう。
一般的な運行では下記のようなパターンがあげられるかと思います。

などがあります。
これは全企業で同じということはないと思いますが、
代表的にはこのような項目があげられるのではないでしょうか。
これに対して時間分析を行います。
簡単にいうとひとつひとつの項目にどれだけの時間がかかっているのかを計測します。
分単位でも時間単位でもかまいません。

実際に作業内容と時間の関係を一覧にすると、上記のような結果が求められます。
この結果に対して、人件費や設備費などの要素単価を掛けて
原価計算を行なってあげると料金化できるのです。
人件費単価は福利厚生を含めて、1人あたり月間45万円(残業時間0と仮定)・
稼動25日だとすると、1日あたり18,000円となり、一時間あたりだと2,000円、
1分あたりだと約33円となります。この単価が基準となります。

上記の表から、この運行にかかる人件費を確認することができます。
もちろんここに車輌設備にかかわる償却費など設備費の要素をプラスすると、
運送全体の原価が把握できることになりますが、今回は運送人件費のABCまでにしておきましょう。
サーチャージ制導入の際に行なわれた数値化とあわせ、
細かい分類ごとの人件費データ等も自社内で把握しておくことにより、
より細やかなコスト削減策・または戦術におとしこむことができます。
まずははじめてみましょう。
国内大手物流・ロジスティクス系企業を経て船井総合研究所に入社。物流系システム導入支援や、物流センターの具体的カイゼンを得意とする。物流戦略の立案から戦術・戦闘レベルまでこなす物流「超」現場主義者。 物流技術管理士。(財)中央職業能力開発協会(JAVADA) ロジスティクス検定問題作成委員、(財)社会生産性本部 ビジネスキャリア検定問題作成委員。 「短期間業績アップ請負人」















