物流定例会の進め方
物流改革の代表的な切り口としては、物流クレーム、在庫、作業、輸送があることは既に述べたが、
いくら問題を多く見つけても、計画&実行が伴わなければ効果を出すことができない。
いわゆる、PDCAのサイクルを実現するのが、物流定例会である。
物流定例会は、物流プロジェクトメンバー全員参加の共通会議と、
特定メンバーが参画する分科会に分かれる。
共通会議は、
1.問題点の共有化
2.企業としての優先順位付け
3.各部門の役割分担の明確化
4.改善目標の設定
5.改善の進捗報告
6.実行上での課題の検討
を行う。

会議の開催頻度は1回/月とし、プロジェクトリーダーが、共通会議の検討議題&スケジュールを
1ヵ月前(つまり、定例会で次回の検討テーマを決定する)に提示し、遅くとも定例会の3日前までに、
各発表担当者が発表資料を参加メンバーに事前配布して、他のメンバーの資料を熟読の上参加する。
当日は、各担当者が物流クレームの改善状況、在庫削減の状況、等の改善進捗状況を
報告するとともに、今後の改善計画、協力要請の依頼を簡単に発表する。
計画通り進んでいる場合は、発表は5分で終わるが、うまく進んでいない場合は、
現状かかえている課題や検討事項、今後の進め方、他メンバーに検討して欲しい内容を
別紙で用意して、これも事前配布の上でメンバーで検討する。
注意点としては、「何か良い案を出してください」という会議でなく、「私はこういう考え方で検討し、
こうやりたいと思いますが皆様の意見をお聞かせください」という方式にすること。
馴れない場合は、最初は大変かもしれないが、
うまく運用が回り出すと短時間で結論を出していく有益な会議になる。
物流定例会で検討した内容は、物流執行役員が役員会で報告することが望ましい。
役員会で認められれば、全部門参画のプロジェクトが引き続き継続しやすい環境(プロジェクト
メンバーは各部門の優秀な方の集まりになる傾向が強いため、各メンバーが所属する部門長は、
会議に参加せずに部門の仕事に時間をかけて欲しいと思いがちである)になり、
全社員にも改善進行状況が通達され、物流改革もスピードアップしていく。
また、分科会はテーマ別の関連メンバーで更に掘り下げた議論を行う。
例えば、在庫改革で「過剰在庫削減」がテーマの場合、プロジェクタで在庫保有日数ワースト表
(現在の出荷ペースでは在庫が何日分あるかを計算し、在庫保有日数が多い順に並び変えた表)を
投影し、この商品がいつの時点で、在庫がどのくらいあった段階で、どのくらいの出荷があったのかを
明確にした上で、発注ルールを検討する。
また、具体的な対策をたてた場合、在庫がどのくらい減少するかを1アイテム毎に設定して、
改善目標、その効果予測、改善スケジュールを決定する。
これが分科会である。
昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学卒業。平成15年に(有)SANTA物流コンサルティングを設立。主な仕事は、物流コンサルティング、執筆、講演、研修。主な書籍「3ヶ月で効果が見え始める物流改善【現状把握編】(プロスパー企画¥1,890)」。物流技術管理士、日本物流学界正会員、物流技術管理士会理事。中小企業大学校講師、ロジスティクスアライアンス研究委員の実績もある。Dr.SANTAの愛称で知られている。















