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プロの視点

「物流現場の見える化」~発生するミスの発見と防止~(続き)

08/10/20>>物流コンサルタント/物流技術管理士北野 和夫 氏

■ミスの発見方法
物流現場では色んなミスが発生しますが、そのほとんどが隠れてしまい表に現れて来ません。

顧客からのクレームとなってようやく発覚され、結果企業イメージを落とすことになります。


発生したミスをすぐに発見し、後まわしにしない事が大切となります。
その為には、ミスの起りそうなポイントをあらかじめ想定してチェックし、
タイムリーに発見することが重要です。


この時は、チェックポイントとしてピッキング終了時と梱包前を設定しました。


そこで検品作業を行いミスが発見されると、作業ミス管理票に記入します。

項目は、
a.ミスをした作業者名
b.ミスの内容(現象)
c.ミスの原因
d.今後の対策

となり、発見時はa.とb.を記入し、1日の作業終了時にc.とd.を記入します。
この作業は、現場責任者と検品者、ピッキング担当者の三人で行います。 


作業ミス管理票

■ミスの事前防止対策
1日の作業終了時に作業ミス管理票を作成させる目的としては、一つには作業ミス解析の
基礎データを蓄積すること、そしてもう一つは、ピッキングミスした作業担当者・検品者・
現場責任者に話合いをさせることにあります。


この話合いの折、ミスした作業者を一方的に責めるのではなく、ミスが発生した原因とその背景、
そしてミスを防止する為の対策を可能な限り時間を取って話し合うことが大切となります。


運用当初はミスが多くて時間を確保するのが大変でしたが、だんだんとミスが少なくなるにつれ、
ミス防止の話合いに充分時間が取れるようになりました。


ここで大切なことは、その日の内に作業ミス管理票を完成させることと、
ミスをした作業者の前向きな意見を聞き出すことです。

萎縮して何も言えない雰囲気は絶対避けなければなりません。

ここのところをうまくコントロールするのが物流センター長の主たる役割の一つと言えます。

ミスの事前防止対策には、コンピュータによるミス分析が役に立ちました。

その1例として、ミス発生商品とその商品のロケーションの関係を分析する方法があります。


当時、この方法でミス多発地帯を調べてみると、以下二つの特徴が挙がってきました。


一つには、照度の不具合、もう一つは類似商品が近くに集められていることです。
一つ目に関して言えば、蛍光灯の位置がおかしい(棚移動が行われた後も蛍光灯は
そのまま置かれていた)とか、古く劣化しているといったことが見受けられました。


武蔵野工業大学の武田名誉教授は「人間は明るい環境で活動的になる。
現場の照度は60ルックス程度が良い」と言われています。


また、二つ目に関して言うと、色違い商品を近くに集めるとピッキング効率が良いのでは、
という考えでその様に配置されていたのですが、これは全くの錯覚であると言えます。

このようなことを一つ一つ取り上げて着実に解決したことで格段に出荷作業ミスが減りました。

以上のアプローチの結果を「物流品質改善の3要素」として整理したものを次回に紹介します。

物流コンサルタント/物流技術管理士 北野 和夫 氏
北野 和夫 氏

1970年関西大学工学部卒業。卒業後、大手食品メーカーに勤務しコンピュータシステムの開発を担当。その後、産業能率大学非常勤講師などを経て中堅文具メーカー(大阪)に勤務。同社にて、常務取締役 物流本部本部長として物流改革を担当する。現在は、中堅企業に対する物流コンサルタントとして活躍中。
中堅製造業への生産管理高度化指導に対して京都府知事より感謝状、中堅企業への物流改革貢献に対して大阪府知事賞を受賞。
主な書籍「MRP導入手引書(財団法人大阪科学技術センターより出版)」、「企業内SEのためのコンサルティング能力開発セミナーテキスト(産業能率大学より出版)」。

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