物流システム導入事例 『製造卸A社の物流システム導入事例』(2/2)
■前回はこちら■
http://www.logistics-costdown.com/professional/2008/12/1208806.html
商品の品揃えには、摘み取り方式と種蒔き方式があり、A社もこの2つ
の方式を組み合わせ顧客ごとにピッキングパターンを構築している。
なお、摘み取り方式とは、木になった果物を摘み取るように、商品を
注文に基づき棚に取りに行く方式で、種蒔き方式とは、種(複数の顧客
の注文)を一度に持って来た後で、商品をアイテム単位で注文に基づき、
蒔くように品物を客先別に仕分ける方式のことである。

改善の具体策としては、業務を単純化させるため、出荷作業時における
顧客の枠を取り除き、ピッキング方式を同じ方式に統一し、さらに業務
のライン化を検討した。
ピッキングの単位も商品単位でまとめピッキングし、種蒔き方式から
摘み取り方式へ変更することで、作業時間を短縮し、最終工程でのデジ
タル検品導入を立案した。
作業場レイアウトも梱包ライン付近に当日出荷分の仮置き棚を設置し、
商品別トータルピッキング後に仮置き棚に商品を配置、無線ハンディ
ターミナルで仮ロケーションと商品を紐付ける、商品がそろった時点で
オーダー別ピッキングを開始し、検品ラインで、ハンディスキャナを
用いて最終出荷検品を行うというものである。
現在の出荷作業形態から、新業務フローに移行した場合の生産性シミュ
レーション実施に当たり、現在の作業生産性を把握するため、1伝票
あたりの作業開始時間と終了時間を観察、作業量を調査した上で、
1行あたりのピッキング時間と1回あたりの店別仕分時間のサンプル
データを測定し、その平均値を標準時間とした。
※但し、特殊な商材の作業による生産性の低下、および新人作業に
よると思われる生産性の低下は除外している
この方法で検証した結果、現状と比べて作業時間が20%削減できる
ことが判明し、かつ、バーコードによるデジタル検品も導入できた
ため、新フロー案として採用され、導入に至ることになった。
A社の場合、業務フローに関しては抜本的な改革であるため、新業務
フロー導入には、運用テスト→一部オーダーの実施による馴らし運用
→本番稼動というステップを踏んでおり、それぞれの段階でPlan-Do-
Checkを繰り返すことで、新業務フロー導入に伴う混乱を回避している。
新業務フロー導入による効果として、誤出荷の大幅減少と誤出荷に
起因する在庫差異も改善された。
1968年(昭和43年)10月25日生まれ。上智大学経済学部経済学科を3年で単位取得終了し、渡米。ゴールデンゲート大学MBAをマーケティング専攻にて取得。帰国後、船井総合研究所に入社。その後不動産会社を経て、光輝グループ入社。 光輝グループでは、物流コンサルティング及びアウトソーシング、を主な活動分野し、日本初のゲインシェアリング(成功報酬型アウトソーシング、東証一部企業)を達成する。 2000年2月14日株式会社イー・ロジット設立、代表取締役に就任する。















