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プロの視点

卸売業・物流業の生き残り(後編)

09/07/06>>角井亮一 監修

ここのところの経済不況で、大手企業が営業利益の下方修正を伝える記事が、沢山掲載されています。

メーカーから卸売業への物流経路が、直接小売業へ向いてしまわないように、
また、同業者に取られないように、小売業よりもいち早く、消費者ニーズをかき集め、
情報には常に目を向け、物流サービスの向上を意識することが大事なのです。

物流を鍛えれば、現在の事業(商権)を固めるだけでなく、新たな事業展開も期待できます。

物流を鍛えるための要素を洗い出してみました。

1.常に物流現場に問題意識を持たせる
2.経営及び物流の方針が明確化で、物流現場の従業員全員がそれに向かって日々努力する
3.物流指標(物流KPI)を設定、管理し、改善活動を行い続ける
4.物流費の増減の根源をつかんでおく
5.5S・挨拶を徹底する
6.ホウレンソウの徹底を怠らない
7.QC活動を継続させる

他にも重要な要素があるかもしれません。

物流を鍛えるということは、「物流改善の活動を行い続ける」ということなのです。
しかも、継続的に、徹底的に行うのです。

卸売業は、仕入商品を小売店へ販売するために出荷作業を行います。
商品を倉庫に入れ、顧客が求める数量だけ出荷するという、モノの流れを管理しているため、
物流機能を有しています。また物流業であるとも言えます。
物流業との違いは、流れるモノである"商品"を売るという行為があることだけの違いです。

卸売業にせよ物流業にせよ、伸びている企業に共通する"思考"があり ます。
それは改善を行うための視点・原点は、誰が原因なのかを追究するのではなく、
どのマニュアルに問題があるのか、どこの指示フローに 欠陥があるのかを追求していくところにあります。
追及し、原因がわかった時点で、『すぐに』是正し、そして『すぐに』 その教育を行います。

しかし、マニュアルやフローが無ければ、小手先の注意・指導をすることしかできません。
問題となった(直接・間接的に原因になった)人を注意、処分しても一時的にその問題はなくなりますが、
改善したわけではありません。
現状維持でしかありません。良くなることはありません。いずれまた、同じ問題が発生します。
そのような職場では、一番大事なことを後回しする環境になっているのです。

改善をするなら、その業務や作業の流れを見直さなければなりません。
作業工程がA→B→C→D→・・・と続くフローがあったとします。
問題が発生する工程がCであれば、その前工程との間にB´という工程を入れる
(A→B→B´→C→D→・・・)と、こともあります。
逆に第3者が作業の流れをじっくりと見ると、Bの工程は不要になる
(A→C→D→・・・)こともあります。いわゆるムダな作業の省きです。
これらが改善です。

作業工程の改善


この活動を繰り返すうちに、社内から高評価され、顧客からも高評価 され、
その職場の環境は変わっていきます。更に職場を良くしていこうという風土が出来上がります。
これが口コミとなり、取引先が更に増えていくという好循環が生まれるのです。

読者の皆様の職場では、原因追求は人に向いていますか?
それとも、コトに向いていますか?

株式会社イー・ロジット チーフコンサルタント 角井 亮一 氏
角井 亮一 氏

1968年(昭和43年)10月25日生まれ。上智大学経済学部経済学科を3年で単位取得終了し、渡米。ゴールデンゲート大学MBAをマーケティング専攻にて取得。帰国後、船井総合研究所に入社。その後不動産会社を経て、光輝グループ入社。 光輝グループでは、物流コンサルティング及びアウトソーシング、を主な活動分野し、日本初のゲインシェアリング(成功報酬型アウトソーシング、東証一部企業)を達成する。 2000年2月14日株式会社イー・ロジット設立、代表取締役に就任する。

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