私が実践した現場改善手法・・4.現場力を高める“コミュニケーション&リーダーシップ”の発揮方法
『私が実践した現場改善手法』
~競争優位な現場力の作り方~
第4回 : 現場力を高める“コミュニケーション&リーダーシップ”の発揮方法
物流センターを見学して感じる印象に、作業者の歩行や作業時の手足の動きが早い物流センターと、
反対にゆっくりした歩行やマイペースのような作業動作の物流センターがある。
企業間の生産性には、トップ企業と劣位の企業とでは、約3倍の開きがあるという調査結果が発表されているが、
同感の到りである。
勤勉といわれる同じ日本人であるにも関わらず、何故このような大きな差異が出てくるのであろうか?
人間行動科学では、作業者は受身でいやいや作業をやっている場合と、
高いモラールに支えられて、自ら考え、自らの目標に向かってチャレンジする積極行動をしている場合には、
このような差異が出てくると教えている。
古典的な実証実験ではあるが、ホーソン工場での研究報告からも、
快活でやる気に満ちた現場要員の作業には、ムダが少なく、スピードも早い事が証明されている。
労働集約型産業である限り、彼等のモチベーションを高めて、彼等の能力とやる気、
スピード感ある作業を最大限に引き出す取組みが物流センター運営のKFSになる。
生産性に3倍もの開きが出ると感じたら、努力を傾注しない管理職は居ないであろう。
自分の実践経験で、効果的だったと感じることは、第3回に記述した3項目の実践
(挨拶、自我欲求の醸成、提案制度の活発化)に引き続き、以下の3点が有効であったと考えている。
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(1)毎日全員に、声を掛ける。1日に2回(午前、午後各々1回、1分間)をノルマの気持ちで実践する。
(2)良い仕事していたり、改善が進みつつある時は、迷わず誉めの瞬発力(具体的に、
タイミング良く、心を込めて誉める)を出す。
(3)元気が無かったり、悩んでいたり、失敗をやらかした時には、叱りの洞察力で、
何故そうなったのか?を自分で考えるように、慎重に誘導対応する。
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これらは当りまえの三度笠のような内容であるが、毎日継続していくと、全員の仕事や考え方を理解し、
信頼関係が芽生え、何をどうしようとしているか?が明確に観えてくる。
相談や適切な助言もできるようになるし、組織の方針や目標を達成する為の強制(命令)ではない
自主的な改善取組みが実践されるようにもなってくる。
筆者の経験的な目安であるが、働きやすくモラールが高く維持されている物流センターでは、
自然と速足の歩行となり、男子で8km/時間、女子でも6km/時間程度のスピード歩行が
実現できていると感じている。
単純比較は意味が無いと思うが、不動産広告での距離基準は、1分間80m(時速4.8km)であり、
上記の数字はかなりの速さである。
物流センターでは、毎日最低でも、1万歩~1万5千歩を歩くはずだから、
この時間縮減は大きな生産性の差異(優位性)となってくる。
倉庫内作業のスピードアップにも繋がる重要な職場環境整備の活動である。
読者の皆さんは、この重要性に気付いて、既に実践されて居られることを願って止みません。
上記の(1)~(3)に関する実践行動の考え方について、参考資料を提供させていただきます。
(ア)コミュニケーション活動『11の鉄則』
(イ)コミュニケーションスキル発揮方法
第4回は、以上です。
次回、第5回は「物流現場におけるIE手法の活用
『人を中心においた経営で持続的成長を図る』」です。
大阪府立大学工学部経営工学科卒業後、(株)リコーに入社。
社長室経営企画担当課長、英国製造会社取締役、研究開発本部本部長室長を歴任。
リコーロジスティクス(株)経営管理本部副本部長、三愛ロジスティクス取締役を経て、リコーロジスティクス(株)クオリティー(KAIZEN)アドバイザーに就任。
日本ロジスティクスシステム協会 委員&講師
経産省/国交省 グリーン物流パートナーシップ会議委員
環境省 地球環境戦略研究機関(IGES)認定 エコアクション21審査人
環境大臣認定 環境カウンセラー
中小企業庁 中小企業基盤整備機構 物流効率化アドバイザー
日本物流学会 正会員
産業能率大学&流通経済大学 非常勤講師
【著書】
ビジネスキャリア公的試験制度用 標準テキスト「ロジスティクス管理 2級」(中央職業能力開発協会)ほか















