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プロの視点

アメリカ流通業の最新動向(2)「日米の小売業界の連動と日本の状況」

12/10/01>>ジェイ 広山 氏

前号ではアメリカの小売業界の概況を記しましたが、今号では日米の小売業界の連動と
日本の状況について記します。

日米の経済は緊密な関係にあり、アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひくと
よく言われますが、自動車及び自動車用品関連小売業を除く日米の小売業総売上高の
増減率をみますとほぼ同様の動き
をしていまして、相関係数は0.564となっています。

相関の統計的有意度を高めるためには、景気指標、他産業の指標、デモグラフィー指標等々を
コントロール変数に組み込む必要があり、年次ベースの売上高に限ったサンプル数では少なく、
有意性は低いと言わざるを得ませんが、連動しているのは明らかです。

但し、1993年から2010年の年平均成長率がアメリカは4.7%増に及んでいるにもかかわらず、
残念ながら、日本は0.4%減とマイナス成長に陥っているのです。

この日本のマイナス成長の理由には様々な要因が挙げられると思いますが、
ここでは世帯収入が落ち続けていることを挙げたいと思います。

前号で記したようにアメリカの1世帯当たりの平均所得はほぼ右肩上がり
上昇を続けていますが、日本の1世帯当たりの平均所得は1993年の658万円から
公表されている直近の2010年には538万円と120万円減、18.2%もの減収となっています。

世帯総収入ピークは1997年の約294兆円でして、2010年には約262兆円と32兆円もの減少と
なっており、実質消費を4割と見ると12兆円のマーケットが消失していることになり、
実際に、総売上高は7兆4,000億円減少しています。

日米の世帯収入の相対度数分布を見ますと、日米のマーケットの相違点も明らかになります。
2010年の1世帯当りの平均所得は日本が538万円、アメリカが6万7,530ドルとなっており、
平均所得以下はアメリカが64.1%と日本の61.1%よりも多くなっています。
また、1ドルを100円と換算したものとなりますが、200万円未満の最貧層もアメリカの方が
上回っています。

しかし、200万円から800万円は日本の方が多い一方、800万円以上となると
アメリカの方が断然多くなります。

具体的に世帯数で見てみますと、日本の1000万円以上の世帯数は約10世帯のうちの
1世帯にあたる564万世帯となりますが、アメリカは日本の約4.3倍にあたる
2,423万世帯にも達しています。

2000万円以上となりますと、日本は僅か49万世帯に過ぎないのですが、
アメリカは約9.5倍にあたる463万世帯にも及んでいます。
よくラグジュアリーマーケットということが語られますが、日米のマーケット規模の違いが明白です。

マーケティングの担当者の方々にとっては釈迦に説法かもしれませんが、
次号でももう少し日本について触れたいと思います。




自動車及び関連用品を除く日米小売業売上高の増減率推移




日米の世帯収入の相対度数分布(2010年) グラフ




オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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