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プロの視点

アメリカ流通業の最新動向(7)「出張先で購入した商品を返品したくなったら?」

13/03/04>>ジェイ 広山 氏

前々号(日本でも伸びるオンライン販売の売上高)の続きですが、
オンライン販売の急伸はオンライン販売専業企業だけが担っているわけではありません。
ストアを展開している小売企業はもとより、カタログ通販/コールセンター、
メーカーによるオンライン直販も行われているのです。

下記のグラフはアメリカのオンライン販売上位500社及びヨーロッパの上位300社のチャネル別売上構成比です。
アメリカの上位500社の2011年のオンライン総売上高は前年比20.4%増の1,807億ドルに及んでいますが、
このうち、オンライン販売専業企業が40.6%を占める734億ドルにのぼっているものの、
次いでストアを展開している小売企業であるリテイルチェーンが35.8%を占める646億ドルを売り上げています。
また、カタログ通販/コールセンターは223億ドル(12.4%)、メーカー直販も204億ドル(11.3%)
売り上げていて、いずれのチャネルも前年比伸び率は二桁増に達しています。

2010年のヨーロッパにおけるオンライン総売上高も17.1%増の575億ユーロに達していますが、
このうちリテイルチェーンが220億ユーロで38.3%を占めていて、オンライン専業企業の
218億ユーロを上回っています。



米国の上位500社と欧州の上位300社の構成比

出所:InternetRetalier

こうした小売各社はストア、カタログ、オンラインを融合させて顧客を囲い込もうという
「マルチチャネル」あるいは「オムニチャネル」と呼ばれる戦略を強力に推し進めているのです。
つまり、消費者の購買行動の選択肢はストア、カタログ、オンラインと一早く多様化していますので、
この多様化した選択肢を包括的に取り込み、一元化できなければ真の顧客の囲い込みは実現できないと考え、
マルチチャネル戦略を推し進めているのです。

日本でもセブン-イレブンが、オンラインで注文してお店で受け取れるというサービスを一早く始めましたが、
アメリカではオンラインで注文して店舗で受け取るのはもちろんのこと、家で受け取って返品はお店にする、
あるいは、出張/旅行先で購入した商品を、地元の同店に返品する等、
様々な柔軟性をもったサービスが広がっています。
これはオンラインでの注文であろうと、電話での注文であろうとストアとオンライン、
カタログ部門が一体化していなければ実現できないサービス
です。
つまり、顧客データベース及び在庫情報の統合が不可欠です。
企業の縦割りの組織体制を打破し、顧客及び在庫のデータベースを一元管理しなければ、
オンライン注文で受け取った商品の店舗での返品や、大阪の店で購入した商品を東京の店で返品するのは
断らざるを得ません。

カタログ、オンライン、ストアの一体化が、顧客のニーズや情報を的確に把握し、
顧客シェアを高める
ことができる手段だと考えているのです。

消費者の購買行動の選択肢は多様化→顧客データベース、在庫情報を統合し販売情報を一体化することで顧客シェアを高める



オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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