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プロの視点

アメリカ流通業の最新動向(14)「マーケティングカルチャーへの回帰」

13/10/07>>ジェイ 広山 氏

物流とは少々畑違いですが、幾度かに分けてマーケティングについて記したいと思います。

遡ること23年前の1990年にアメリカの流通業界は大きな転換期を迎えました。
いつの時代も競争は厳しいものですが、それまで以上に競争が激化し、業界再編が加速するとともに、
業界間の障壁が打ち破られ、企業間の優勝劣敗が一層明確になったのです。

大きな転換期となった1990年代に何が起きたかと言いますと、デスクトップコンピューター、
インターネットが急速に普及
し、企業はもとより、各家庭や個々人にも広がり始め、
社会基盤そのものが情報技術革新によって劇的に変化し始めたのです。

未来学者として知られるアルビン・トフラーは1980年に出版した名著「第三の波」において、
波の概念に基づいて農業革命、産業革命に次いで脱産業革命が興り、生産者と消費者のギャップは
技術によって埋められる「生産消費者」が誕生すると予測していましたが、
社会基盤の大きな変革とともに、アメリカの流通業界は第三のサイクルに入ったと考えられました。
そのキーワードは二つあります。「原点回帰(BACK TO BASIC)」と「共存/協働」です。
原点回帰という言葉は、ここ10年ほど日本でも盛んに用いられていますが、
マーケティングカルチャーへの回帰」と「人的サービスへの回帰」が求められたのです。

マーケティングカルチャーへの回帰と言われてもピンとこないかもしれませんが、
アメリカにおいて初めてマーケティングという言葉が用いられたのは1905年に遡り、
ペンシルバニア大学において「The Marketing of Products」という授業が行われたときと考えられています。
しかし、経営学の大家であるピーター・ドラッガーはマーケティングの原点を江戸時代の日本に
見出しています。
1673年(延宝元年)に創業し「店前現銀売り(たなさきげんきんうり)」や
「現銀掛値無し(げんきんかけねなし)」、「小裂何程にても売ります(切り売り)」など、
当時では画期的な商法を次々と打ち出して名を馳せた呉服店「越後屋」(ゑちごや、現三越伊勢丹)です。
越後屋は現在では当たり前になっている正札販売を世界で初めて実現し、
当時富裕層だけのものだった呉服を広く一般市民のものにしました。
つまり、顧客とコミュニケーションを取ることによって、顧客の欲するものを調達、加工、販売し、
適正な利益を頂くことで大きな成功を収めたのです。

以下次号



マーケティング=顧客とのコミュニケーションへの回帰が求められている





オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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