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プロの視点

アメリカ流通業の最新動向(16)「第2、第3のサイクル」

13/12/2>>ジェイ 広山 氏

前号(リレーションシップマーケティング)でアメリカの流通業界の
第1のサイクルが終焉したのは1929年の世界大恐慌の年と記しましたが、
第2のサイクルは第二次世界大戦を終えた1946年以降です。
大量生産、大量販売、大量消費、つまりマスマーケティングの時代です。

マスマーケティングの考え方は「川上から商品を流すので、川下で買ってください」というもので、
商品中心主義と言え、市場シェアの拡大が至上命題でした。
また、1970年代後半からは隙間市場、ニッチマーケットと言われる
セグメンテッドマーケティングも行われるようになりました。
大きな川だけでなく、小さな支流にも商品を流そうと、商品の多様化を進めたのです。
このセグメンテッドマーケティングを含むマスマーケティングの時代が終焉したのが
1987年のブラックマンデーです。

そこで第3のサイクルでは、改めてリレーションシップマーケティングに立ち返ったのです。
但し、1990年以降の第3のサイクルの時代では先に述べた情報技術革新により
顧客情報がデータベース化できるようになりました。
そのため、顧客の動向を分析することで、市場シェアではなく、
顧客シェアや顧客のライフタイムバリュー(生涯価値)を追求するようになったのです。

但し、顧客シェアや顧客のライフタイムバリューを高めるためには、人的サービスが不可欠です。
その上で、顧客、社員、地域、サプライヤーとの共存/協働が求められるのです。
しかし、顧客は消費者ですが、「消費者」イコール「顧客」ではありません。
つまり、利益を生み出す顧客と利益を生むことのない消費者の選別・差別化
明確にしなければならないのです。
パレートの法則(ばらつきの法則=企業の利益の8割は2割の顧客から得ている)」に基づく考え方です。

そのため、従来の広告・プロモーションは消費者イコール顧客と考え平等に扱ってきましたが、
AMTUL(Awareness:認知、Memory:記憶、Trial use:試用、Usage:使用、Loyal use:愛用)の原則
に基づき、選別・差別化を進めています。
企業の収益を生み出す顧客にはより手厚いサービスや恩典を提供し、
不効率な消費者には新たな戦略やプロモーションを考えなければならないとしているのです。
手厚いサービスを提供する優良顧客の口コミの効果は何にも勝ります。
マーケティングの本場と言われるアメリカで改めて口コミの効果が見直されました。

こうした考え方が広まった結果、パラダイムが大きくシフトしました。
「顧客獲得」ではなく「顧客保持」、「販売/取引」ではなく「共存/関係づくり」、
「プロモーション」ではなく「顧客サービス」、「市場シェア」から「顧客シェア」、
「商品志向」から「価値/品質志向」、「マスプロダクション」から「マスカスタマイゼーション」へと
変化したのです。


第1のサイクル、第2のサイクル、第3のサイクル





オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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