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アメリカ流通業の最新動向(30)激化するお財布携帯のシェア争い!

15/2/2>>ジェイ 広山 氏

クレジットカード、デビットカードといった従来の決済方法に加え、
新たな決済代行初めてご利用の方へともいえるペイパル(PayPal)
アップルが導入したアップル・ペイ(Apple Pay)が普及しつつある他、
小売企業連合が主導するお財布携帯も今春発売される予定で、そのシェア争いが熾烈となっている。


ペイパルを傘下にもつeBayによると、ペイパルは欧米はもとより、
中国、シンガポールなど26ヶ国の通貨を扱い200以上の市場で利用されており、
2013年度のペイパルによる支払数は30億回支払総額は前年比24%増の1,800億ドルに及び、
利用者数は1億4,800万人に達している。

また、支払総額のうち、スマートフォンによる支払額は270億ドルと公表した。

尚、同社ではオンライン販売の約16%はペイパルで支払われていると見込んでいる。
加えて、同社では新たに指紋認証式のペイパルを始めている。


グーグルが導入したグーグル・ウォレットや新興企業のループ(Loop)、コイン(Coin)といった
お財布携帯は普及しなかったが、アイフォン6の発売、急速な普及とともに、
アップルが2014年10月20日に発表したアップル・ペイの利用者が初日から3日間で
100万人を超えるなど急増している。

非接触ICカード技術のNFC(Near Field Communication)を採用したアップル・ペイは、
支払い時にアイフォンをかざして指紋認証で決済するお財布携帯で、
ユーザーは新たな手続きをしなくても、既存のアイチューンズ(iTunes)アカウントに
登録しているクレジットカードでの支払いが可能となる。

また、クレジットカードなどをカメラで読み込むことでもカード登録ができる。

アップルによると、アップル・ペイはビザやマスターカード、アメリカン・エキスプレスの
クレジットカード会社大手3社の他、クレジットカードやデビッドカードを発行している
チェースバンクやバンク・オブ・アメリカ、ウェルス・ファーゴなど主要銀行5社とも提携しており、
クレジットカード決済の83%をアップル・ペイでカバーできるとしている。

また、アップル・ペイに対応する小売企業にはアップルストアに加え、
マクドナルドやサブウェイなどのファーストフード店の他、ウォルグリーンやホールフーズマーケット、
メイシーズやブルーミングデールズ、ディズニーストアなど34社、22万店にものぼっている


しかし、ウォルマートやターゲット、ベストバイ、CVS、ライトエイドといった企業は
アップル・ペイに対応していない。

これは2年前に小売大手15社が協同で設立した電子決済サービス会社
「マーチャント・カスタマー・エクスチェンジ(MCX:Merchant Customer Exchange)」
開発している「カレンシー(CurrentC)」の稼働が今春に控えているからである。
「カレンシー」はNFCとは異なり、
アプリでQRコードを表示するため既存のPOSレジでの利用が可能で、
店側は新たにリーダー端末を備える必要がない


ユーザーはスマートフォンにダウンロードしたカレンシー・アプリを通じて、
当座預金口座やギフトカード、一部のクレジットカードやデビッドカードから支払いが可能となる。

特に、このシステムは従来のクレジットカードとは異なり、
銀行やクレジットカード会社の手数料がかからないため、小売企業にとって経費節約となる。

MCXによると、カレンシーは購買履歴などの情報収集はもとより、
デジタルクーポンや特典などにも対応でき、
MCXに加入する企業のロイヤリティカードなどにも使える。

サービス開始は2015年春からで、参加企業は先述した5社の他、
コールズ、ディラード、ロウズ、ギャップ、ディックス・スポーティンググッズ、
ベッドバス&ビヨンド、セブンイレブン、ギャップ、パブリックス、オリーブガーデン、
ダンキンドーナツ、サウスウェスト、ガソリンスタンドチェーンのスノコなど
58社11万店で、加入企業の年間決済額の合計は優に1兆ドルを超えている

尚、MCXのCEOであるデッカーズ・デービッドソン氏は、時期を明確にせず、
両方のシステムを小売店で対応することは可能であると述べている。

左写真:今春から稼働する小売企業連合が主導するカレンシー/右写真:急速に普及しているアップル・ペイ

オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、
日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、
講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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