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プロの視点

アメリカ流通業の最新動向(38)荷主の非効率がトラックの走行時間を減らしている?!

15/10/5>>ジェイ 広山 氏

トラック運転手の不足という問題が深刻化する中
(※全米トラック協会の推定によると3万5000人から4万人不足している)、
現在のトラック輸送は非常に効率が悪く、
大いに改善の余地があると指摘する報告書が発表された。

ウォールストリートジャーナルによると、アーカンソー州に本社を置く
トラック輸送大手のJ.B.ハント・トランスポート・サービス(J.B. Hunt Transport Services, Inc.)は
「660 Minutes(660分)」と題した報告書で、
「運送サービスの依頼主による過剰な事務手続きや配送センターでの長い待ち時間といった能率の悪さから、
ドライバー1人当たりの走行距離にして年間4万4000マイル(約7万1000㎞)、
回数にして63回分の輸送力を失っている」

と指摘した。

「660分」はトラック運転手が1日に走行できる時間の上限を示しており、
連邦規制では走行時間を11時間、労働時間を14時間までと定めている。
しかし、荷物の積み降ろしや安全検査などにかかる時間を差し引くと
長くても1日6.5時間しか走っていないのが現状で、能率の悪さは運送料を上昇させ、
小売店など荷主の利益率低下や商品の値上げなどにつながっているとしている。

同社では今年第2四半期、延べ9万3222回のトラック輸送を行い、走行距離は計4700万マイル超となったが、
荷主と受け手が指定時間の柔軟化や積み降ろしの迅速化に積極的に取り組めば、
トラック運転手の走行距離は年間で4万4375マイルも伸び、効率性も大幅に高まる
としている。

効率改善につながる新たなソフトも提供されており、
ウルトラシップTMS(UltraShipTMS、ニュージャージー州)は、発注データを基に道順を決め、
できるだけ停車回数を減らせるようにまとめるソフトを荷主に提供
している。
エックスマターズ(xMatters、カリフォルニア州)は、日程を変更したい時や荷物の準備が整った時に、
小売店側からドライバーの携帯電話に自動的に連絡が入るソフトで
荷物の積み降ろしの時間短縮を実現
している。

また、荷主の中には、受け手と協力してドライバーが荷下ろしの間待たなくて済むよう、
トレイラーを分離して止めておける「ドロップロット(貨物車置き場)」を設置するなど
自ら改善に取り組む例もある。

加えて、消費財メーカー大手のキンバリー・クラークは、
トラック運転手の利用頻度が高い配送センター内のトイレや休憩所を刷新している。
同社の輸送責任者によると
「トラック運転手が不足して何千もの荷物が動かなくなっている。
何とかこの事態を打開しなければならない」
と語っており、
ドライバーの使い勝手に気を配るよう配送センターのスタッフを指導している。
特にトイレはドライバーからの苦情が最も多い分野のため、
トイレは清潔でドライバーが使いやすくしており、
休憩所には椅子、テーブル、冷水器、スナック販売機などを用意している。
また、ドライバーが一刻も早く仕事を終えて帰宅できるよう、待ち時間を減らし、
荷積み作業を迅速化するよう努力している。

ウルトラシップTMS紹介ビデオ
ウルトラシップTMS紹介ビデオ
https://youtu.be/U0Mz2m50Vwg



オフィス J.K. 代表 ジェイ 広山 氏
ジェイ 広山 氏

1958年東京生まれ。卸売会社の営業及び企画開発部門に勤務後、渡米。 リサーチ会社勤務及びフリーの視察旅行コーディネーターを経て、1987年に友人とともにオフィスJ.K.を設立し代表を務める。日本及び米国の流通業界の生成、発展、展開に関する幅広い知識と全米の商業施設開発(都市開発を含む)に関する豊富な現地調査の経験を有しており、日本百貨店協会、日本ショッピングセンター協会、日本小売業協会の米国流通視察コーディネーターを長年務めるなど、
日米両国において多くの団体/企業のコーディネーション、コンサルティング業務、
講演会を数多く手掛け、その独自の視点と分析は高い評価を得ている。

・日本百貨店協会 スペシャルアドバイザー
 (季刊発行JDSA USAリテールレポート執筆・編集、2003年~
・日本ショッピングセンター協会 SCアカデミー講師(2007年~)
・国際ショッピングセンター協会 会員
・株式会社丹青社 アドバイザー
・JRグループ 米国流通業界レポート
 (年次レポート:2002~2006年、季刊レポート:2007年10月~)

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