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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」
No.8 保管費用は物流コストではない:2009/2/3配信
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よく「物流とロジスティクスとはどう違うのか」ということが言われます。

この問いに対して、「同じようなものさ」などといういい加減な答えもありますが、
「販売物流だけでなく、調達物流も含めた統合的な管理概念だよ」などという意味不明な答えもあります。

言うまでもなく、答えは、これまで述べてきたように、「物流はロジスティクスを構成する一つの活動」
ということです。両者を並べて比較することなどできません。

それはともかくとして、前回、現行の物流とロジスティクスが導入されたあとの物流とでは、
その姿は様変わりすると言いましたが、今回以降、その様変わりの実態を見ていただくことにします。
それがロジスティクスの理解にとって有効と思われるからです。

まず、在庫を取り上げてみましょう。

物流は「在庫を移動し、在庫を保管する活動」ですから、
在庫のあり方は物流に大きな影響を与えます。抽象的な表現をしますと、ロジスティクスにおいては、
在庫は「市場における販売動向をベースにして」動かされることになります。

ロジスティクスが不在の場合、在庫は「市場動向と無縁の形で」動かされます。

それでは、ロジスティクスが不在の場合、在庫はどのように物流に影響を与えるのでしょうか。

よくご存知のように、営業が在庫手配をしたり、生産が押し込んだりして、在庫が物流センターに入ってきます。
在庫があれば、当然、それを保管する場所が必要になります。その保管スペースは、言うまでもなく、
在庫の量によって決まります。

在庫が多くなればなるほど、それを保管するスペースも大きくなり、
保管スペースが大きくなれば、必然的に保管費用も大きくなってしまいます。

ロジスティクスが不在の場合の「在庫が物流に与える影響」

在庫を手配するのは営業であり仕入です。欠品を出さないために在庫はできるだけ多く持っておこうと考えれば、
その在庫を置くスペースは必然的に大きくなります。

また、生産部門がまとめてたくさん作れば、在庫が大量に発生します。
その在庫が工場倉庫に入りきれない場合は、物流拠点に押し込んできたりもします。

このように、ロジスティクスが存在しない場合、営業や仕入の在庫手配の結果あるいは生産の都合などで、
在庫の量が決まってしまうという構造になっています。

つまり、物流コストの主要費目である保管の費用は「物流とは関係のない」ところで
決まってしまっているということです。

ところが、現在の社内認識では、その保管の費用は物流部門の責任とされているところが少なくありません。
なんともおかしな話です。このような理不尽な構造を変えられるのはロジスティクスしかありません。


湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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