物流コストを削減したい企業様のためのお役立ちサイト 物流コスト削減.COM

  • HOME
  • 初めてご利用の方へ
  • メールレター配信申込
  • 記事投稿
  • サイトマップ
サイト内検索

お問い合わせフォームはコチラ

プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」
No.9 物流部門が言うべきことを言ってこなかった:2009/3/3配信
-----------------------------------------------------------------------------------

前回、物流コストの主要費目である保管の費用は「物流とは関係のない」ところで決まってしまっているのに、
現在の社内常識では、その保管の費用は物流部門の責任とされていると述べました。
大体、社内常識というのは、力関係をベースにできあがっているため、立場の弱い部門にとっては
理不尽なものが多いのですが、その典型といえます。

実際、多くの企業で、物流部門では到底責任を負えないコストを物流活動にかかわるコストだからという
安易な理由で物流部門のせいにされています。
保管の費用もそうですが、作業や配送の費用も同じです。

たとえば、顧客からの物流サービス要求がエスカレートし、結果として作業負荷が高まり、
物流コスト上昇の原因になったとしても、その上昇は物流部門の責任です。
顧客から緊急出荷要請が相次ぎ、配送コストが上がったとしても、そのコスト増の責任は物流部門が問われます。

物流コストの上昇は、物流部門だけの責任?

なぜ、このようなことが起こってしまうのでしょうか?
実は、その理由は単純なものだと考えられます。
それは、物流コストというものがそういう構造になっているという認識が社内にないということです。
要は、物流コストの因果関係がわかっていないのです。

このような状況にあるということは、誰あろう物流部門の責任です。
物流コストを押し上げる原因が、実は物流を発生させている部門にあるのだということを
社内に知らしめなければいけないのです。
その結果、本来、物流コストを下げるためには、営業や生産、仕入などの部門が主体とならなければならないのに、
なぜか物流部門がそれを担う形になってしまうのです。

言うまでもなく、物流部門はそんな役割は担えません。
担えもしないものを「担えない」と言わずに、何とかしようなどと考える物流部門は問題です。

本来的に全社で取り組めば、大幅な物流コスト削減が可能なのに、
それができないまま放置されているのは企業にとってもったいない話です。
振り返ってみれば、物流部門が設置された途端、何でも物流にかかわることは物流部門の仕事という
認識ができてしまったのです。
この誤解の是正を物流部門はやってきませんでした。

物流部門は物流を発生させているわけではないのですから、物流にかかわることだからといって、
何でも責任を負える立場にはありません。つまり、物流についての責任帰属について物流部門は堂々と
主張すべきところを主張してこなかったといえます。

話が妙な方向に展開しましたが、ロジスティクスの理解にとっては重要なことですので、敢えてふれました。

次回にまた続けます。


湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

image