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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」

No.12 輸送費を徹底的に見直す:2009/6/2配信
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前回、「OD表」の紹介をしました。

物流関係施設をすべて縦横に一覧表示し、どこからどこにどれくらいの物量が動いているかを示したものです。
これを1ヶ月間のデータで示せば、その月の輸送の動きがすべてわかります。

在庫の極小化とキャッシュフローへの好影響

もし工場や物流拠点など物流関係の施設が10ヶ所あれば、「OD表」のマス目は100になります。
同一施設内の移動には数字は入りませんので、数字が入る可能性のあるマス目は90になります。
それがいくつになるかは各社によって違いますが、数字の入ったマス目の数が「物流経路」の数になるわけです。

さて、ここで重要なのが「これらの物流経路すべてが意味あるものか」という問題意識です。
ここで「意味ある」とは、「顧客納品にとって必要な経路」ということです。
たとえば、A倉庫からB倉庫に物が動いていたとしたら、それは拠点間転送と呼ばれますが、
それは「意味ある経路」でしょうか?

「顧客納品のために倉庫間で移動してるんだ」というのは屁理屈です。
それは明らかに無駄な移動です。
工場間で物が動いたり、倉庫から工場に物が移動しているという経路も本来あってはならないものです。

昔から、物流コスト削減策として「物流経路の削減」、「拠点間転送の削減」などが言われてきましたが、
「OD表」の中の意味のない移動を排除しようという取り組みがそれにあたります。

これらを排除するためには、どのような原因でそのような移動が起こっているのかを突き止めて、
その原因を排除することが必要になります。

そのためには、言うまでもなく、それらが見える状態になっていることが不可欠です。
問題が見えなければ、その解決などできません。
輸送にかかわる問題を見える化したものが「OD表」なのです。

ここでは、そこに入る数字として「量」でお話しましたが、「輸送費用」を入れて、それを輸送量で割れば、
物流経路ごとの輸送単価が出ます。
輸送単価を経路ごとに比較すれば、おそらく顕著な差が出ているのではないでしょうか?

その差の原因を探ることで、新たな問題が見えてきます。
また、経路ごとに輸送の頻度や輸送手段を替えたらどうなるかというシミュレーションも可能になります。

もし、「OD表」など作ったことも見たこともないという会社がおありなら、是非作って、見てください。
「OD表」のポイントは、「本来あるべき経路にしか数字が入っていない」ということです。
ただ、本来の経路に入っている数字だからといって、それが是認されるわけではありません。
さらなる検討が必要になります。それについては次回にふれます。


湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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