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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」

No.26 発注量はこう計算する(2)想定出荷量の計算 :2010/8/3配信
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前回、想定出荷量とその直前の在庫残高という二つの数値で発注量を決めるといいました。
それでは、この二つの数値は具体的にどのように導き出せばよいのでしょうか?

まず、想定出荷量ですが、これはリードタイム後の一定期間の出荷量を言います。
前回から何度も言ってますが、一定期間というのは在庫日数です。
定期発注なら発注サイクル、不定期発注なら設定した在庫日数です。


さて、ここで想定出荷量を決めるにあたって、問題となるのは何でしょうか?
それはリードタイムです。発注してから入荷するまでの期間です。

もし、リードタイムが、たとえば2日という短期間なら想定出荷量は簡単に決まります。
今日発注すれば明後日には入ってくるわけですから、2日後以降の在庫日数分の出荷量を想定すればいいのです。
「いまの出荷と変わらないよ」というのが妥当だと思います。

そうなれば、現在の1日当り平均出荷量をベースに在庫日数分を掛ければ「想定出荷量」が出てきます。


こうなると、問題はリードタイムが長い場合だということがおわかりになると思います。
たとえば、リードタイムが3ヶ月ならどうでしょう。

月次発注をしているとなれば、3ヵ月後の1ヵ月分の出荷量を想定しなければならないのです。
在庫管理における「予測」というのはここで登場します。

ただ、注意を要するのは、予測と言っても、そこで使われるデータは過去実績しかないということです。
もし、この商品の過去実績があり、昨年の出荷データがあるというならば、それを参考にすればよいということになります。

それがないというなら、予測は最近の出荷傾向に基づいて判断するしかないということです。

このところ出荷が増加傾向にあるというなら、いまの何割増になるだろうと見込んで決めるしかありません。
企業によっては、営業サイドの販売計画の数値を持ってくるというところもありますが、
販売計画の精度は決して高くないのでお奨めできません。


いずれの方法を採るかは各社の判断に拠りますが、
可能な限り、同一商品あるいは類似商品の過去の出荷実績から出荷パターンをつかんで、
これをベースに最近の出荷傾向を折り込んで推定するというのが妥当だと思います。


ただ、たとえば3ヶ月というように、リードタイムが長いと、在庫が切れそうになって慌てて注文しても、
3ヶ月後にしか入荷しません。
ここで欠品が発生します。そこで、安全在庫を多めに持つということが行われます。

これはリードタイムが長い結果です。
多くの企業が懸命にリードタイム短縮に取り組んでいる一つの要因がここにあります。

「想定出荷量」の導き方


湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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