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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」

No.31 在庫管理がロジスティクスを可能にする :2010/1/4配信
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在庫管理について話してきましたが、
現実に在庫管理をやろうとしたとき、 どんなビジネスシーンがイメージされますか?
率直な質問をしますが、在庫管理はどこで行われるのでしょうか?

答えは、「在庫管理は在庫がある場所ごとに行う」ということです。
たとえば、物流拠点が30ヶ所あったとすれば、30の在庫管理が行われるということです。
なぜこうなるかは、これまでの在庫管理の話を思い出せばおわかりになると思います。
物流拠点ごとに出荷動向が違うからです。
同じ商品でも、ある拠点では1日10個出ているのに、
別の拠点では1日に3個しか出ないということがめずらしくありません。

こうなると、同じ商品でも別個の在庫管理をしなければなりません。
もちろん、在庫管理の方法はまったく同じです。
そこで使う「1日当り平均出荷量」などの数値が異なるだけです。
このような理由で、在庫管理は、在庫拠点ごとに行われるわけです。

それでは、これらの在庫を統合した「全社在庫」の管理はどのように行われるのでしょうか?
これも、すぐにおわかりになると思います。
全国の在庫拠点の出荷動向をトータルして管理するということになります。
上であげた例で言えば、1日10個と3個の出荷があれば、
これらをトータルして1日13個の出荷ということで管理していきます。
たとえば、工場倉庫に10日分の在庫を持つということであれば、
この13個を1日当り平均出荷量として管理します。

たとえば、月次の生産計画を立てていて、生産リードタイムが1ヶ月なら、
リードタイム後の1ヵ月分の必要在庫量を計算すればよいのです。
その計算の仕方はすでに述べたような定期発注の方法で行います。

・在庫管理は、在庫がある場所ごとに行う。・全社の在庫管理は、全国の在庫拠点の出荷動向をトータルで管理する。

さて、問題は、この必要在庫量どおりの量を生産部門が作ってくれるかどうかです。
在庫管理では100個あればよいという推奨値が出ても、
生産部門が効率を考えて300個作ってしまったら、 工場倉庫に過剰な在庫が積み上がります。
このような工場側の個別最適を排して、市場が必要とするものだけを作らせようというマネジメントが
「ロジスティクス」なのです。

このように、市場との同期化を図るマネジメントのベースとなる管理技法が「在庫管理」なのです。
逆に言えば、在庫管理が導入されていない限り、ロジスティクスの展開はできないということです。
これまで在庫管理に力を入れて説明してきた所以がここにあります。

・市場が必要とするものだけを作らせようとするマネジメントが「ロジスティクス」



湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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