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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」

No.34 総資産を有効活用する :2011/4/4配信
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ROA(総資産利益率)という指標を使って、物流が企業経営にどう貢献するかという点についてみてきました。

前回は、ROAの分子である「利益」への貢献について検討しましたので、
今回は分母である「総資産」への貢献についてみてみたいと思います。


ROAを向上させるという点でいえば、分母である「総資産」は小さくすればよいということになります。

たしかに、利益が同じなら、それを稼ぎ出す資産を小さくすれば、ROAは高まります。
このことは、ROAという指標の意味を端的に示しています。
つまり、同じ利益をより少ない資産で稼ぎ出すということです。


このことは裏を返せば、利益増に貢献しない不良資産を可能な限り小さくするという取り組みが必要なわけです。

こうなると、物流のROAへの貢献は利益を生まない資産をいかに排除できるかということになります。
さらに言えば、ただ資産を小さくしただけでは、結局、縮小均衡してしまうことになるので、
排除した資産を現金に換えて、それを新たに利益を生み出す事業に投資するという行動が重要だということです。

つまり、いま持っている「総資産」でより大きな利益を生み出すような貢献をしようというわけです。


それでは、そのような貢献は具体的にどのような形になるのでしょうか。

その取り組みは二つありますが、実は、この貢献は物流というよりもロジスティクスの展開の中から生まれてきます。
その一つは、ロジスティクスにかかわる資産の一つである「在庫」の削減です。
在庫を減らすことができれば、その削減対象になる在庫に投下している現金を浮かすことができます。
この現金を他の利益を生み出す事業に投下するのです。


在庫はいくら持っていても、利益は生みません。

在庫は、売上に必要なだけあればいいのです。顧客から注文されたときに、届ける在庫があればいいのです。
余分な在庫は持つ必要はありません。というよりも、持ってはいけないのです。
このような、現金を生み出すために、在庫を縮小化するという取り組みは経営に大きな貢献をすることになります。


もう一つの貢献は、自社で物流施設を持っている場合、その「物流施設」という資産を使わないで済ますという取り組みです。
たとえば、物流施設の代表である物流拠点を外部の物流業者にアウトソーシングするという取り組みが考えられます。
アウトソーシングして残った物流施設を他の利益を生み出す施設に転用して活用するわけです。

いかがでしょうか。
このような自社の資産の有効活用への役立ちを考えることも物流担当者として必要なことと思います。






湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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