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プレミアムコンテンツ 湯浅和夫の「物流の常識・非常識」

No.45 改めてSCMを考える :2012/3/5配信
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前回まで紹介した「製配販連携協議会」の動きは、サプライチェーンを構成するメーカー、卸、
小売の三者が連携して取り組むということですから、言葉を変えれば、
サプライチェーン・マネジメント(SCM)の一形態と考えることができます。

最近、サプライチェーンという言葉が頻繁に使われていますが、これは主に、
昨年の大震災やタイの洪水によりサプライチェーンの「寸断」とか「途絶」という状況が
起こったことに起因しています。
サプライチェーンは、最終ユーザーや顧客に向かう供給の企業連鎖ですから、サプライチェーンを
構成するどこかの企業の供給が途絶えれば、それ以降の供給に支障を来すことは言うまでもありません。
大震災や洪水で、現実にそのような事態が発生し、大きな問題となり、そこへの関心が高まったのです。

ここで問題となるのは、寸断が起こった場合の緊急の対処策です。
何があっても企業を継続させるプログラム(BCP)の延長線上にある供給継続プログラム(SCP)
言っていい取り組みです。
もちろん、これもマネジメントの一環であるには違いありませんが、これまで一般的に言われてきた
「SCM」とは異質の取り組み
と言っていいと思います。

これまで言われてきたSCMというのは、簡単に言えば、企業間の取引条件を適正な状態にしよう
という取り組み
です。言うまでもないことですが、サプライチェーンを構成する企業においては
それぞれでマネジメントがなされています。
ただ、サプライチェーンという視点から見ると、マネジメントのブラックボックスがあります。
それは、企業と企業の間に存在します。具体的に言えば、「取引」です。そこでは、価格や支払い条件、
納品条件など取引に関わるさまざまな条件が取り決められ、それに基づいて実際に「発注」が行われ、
「納品」が行われています。

発注と納品という活動が、企業間を結ぶ「連結管」になっているわけです。そして、
ここに大きな無駄が発生しているというのが、SCMの基本的な発想
です。
つまり、取引条件の見直しにこそ、本来のSCMの姿があるのです。


SCM(サプライチェーン・マネジメント)


いま、ここで、なぜSCMの本来の姿に言及しているかというと、
サプライチェーンの途絶対応ばかりに関心が向かって、本来の取引条件の是正への関心が
薄れては困る
と思うからです。
さらに、これまで言われてきたSCMがSCPにより変質させられては困るからです。
SCMの効果は、本来、絶大です。次回、さらにSCMについてお話ししたいと思います。





湯浅和夫氏のプロフィール

株式会社 湯浅コンサルティング 代表取締役社長
1946年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業後、(株)日通総合研究所に入社。同社常務取締役を経て、2004年4月(株)湯浅コンサルティングを設立し代表取締役社長に就任、現在に至る。(財)食品流通構造改善促進機構「電子商取引導入推進検討委員会」、国土交通省「自動車税制研究会」、(社)日本ロジスティクスシステム協会「物流技術管理士専門委員会」など歴任。著書多数。

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